インタビュー :RIDE SURF + SPORT (ライドサーフ・アンド・スポーツ)

インタビュー :RIDE SURF + SPORT (ライドサーフ・アンド・スポーツ)

東京・八王子にあるサーフショップ「RIDE SURF + SPORT (ライドサーフ・アンド・スポーツ)」。豊富に取り揃えられたサーフボード、フィン、ウェットスーツなどサーフグッズだけでなく、書籍やDVD、アパレル、雑貨なども販売されています。

まるでギャリーのような店内は、商品を眺めているだけで十分楽しめてしまう。訪れるたびに新しいモノに出会える、そんなクールなもので溢れるこのお店のオーナー夫妻・柴田浩次さんと麻子さんにお話しを伺いました。

 

こちらのお店はずいぶん前から経営されていると思うのですが、

オープンからどれくらい経つのでしょうか。

1993年にオープンしたので今年で27年になります。途中から麻子が加わってくれました。

 

お店を立ち上げる以前には何をされていたのでしょうか。 また、サーフショップを始められたきっかけは何ですか。

小さなアパレルのセレクトショップを経営していました。

仕入れに毎月のようにカリフォルニアに通う中で訪れたサーフショップに影響を受けて、日本でもそのような店を開きたくなりました。

 

長年経営される中、お店のスタイルはどのように変わってきたのでしょうか。

初めの頃はYUだけを取り扱い、当時全盛だった6’2,  18 1/2,  2 1/4のトライフィンばかりを売っていました。Tom CurrenSearching for Tom CurrenGlass LoveSkip Fryeのツインキールに乗るのを見て衝撃を受けたのが、現在のスタイルに変わるきっかけでした。

今では世界中のグッドシェイパーがシェイプした、実に様々なスタイルの板をご覧いただけます。

 

お店の変化はサーフシーンの変遷とともにあったのでしょうか。それとも、もっと個人的なスタイルの変遷なのでしょうか。

はい、品揃えはシーンの移り変わりにも影響を受けて変化してきました。また個人的な趣味もラインナップに現れていると思います。

Tom Currenのあのライディングに影響を受けて自分のスタイルに取り入れた人は世界中に大勢いると思いますし、実際に私達もFISHを店に並べるようになりました。Ryan Lovelaceのような良いミッドレンジボードを削るシェイパーが現れ、Treavor Gordonのような美しいライディングを見てしまえば、あんな風に乗りたいなと影響を受けてしまいます。

個人的にも、もともとテイクオフの滑り出しが速くグライド感を感じられる板が好きだったようで、HullEdge Boardの特別なスピードを経験してしまってからは、シーンの流れとは関係なく常に店頭にストックしています。麻子は10年以上に渡ってHullの虜です。

 

日本のサーフショップは、他のどの国よりもお店と顧客の関係性を強く感じます。まるで顧客が自分のお気に入りのお店だけに忠誠を誓っているように見えるのですが、この点はいかがでしょうか。

はい、ローカルサーフショップの影響力の強さは日本のサーフカルチャーの特徴です。オーナーの個性が強く現れている店が多く、海沿い、内陸関わらずそれぞれの地域のサーフィンの文化を特色づけています。先輩、後輩の強い関係が特徴の日本の文化がサーフィン文化にそのまま現れていると言えます。日本では、先輩に育てられた後輩は先輩を親のように慕い忠誠を誓うのです。しかし、近年ではその日本独自の文化も薄らぎ、インターネットショップの台頭により自由な空気が流れ始めています。

 

ご自身が感じられるところや、サーフ仲間やお店に来られる方々との会話など、日本のサーフ・カルチャーの「今」についてお聞かせください。

私たちの周りでは、波に合った様々なデザインの板を楽しむ方が増えています。

ただ、歴史上その性能が証明されている板や、過去の傑作ボードや、世界を変えるきっかけとなった板など、サーフィン、サーフボードの歴史を知る方は少ないのが現状です。メディアや店などがそこをきちっと発信して行くことが、しっかりとしたカルチャーに育つためには必要な事かと思います。

 

慣れないボードでうまく波に乗れないことを嫌ってか、同じブランドのボードだけにこだわるサーファーも多い中、お二人は本当にスタイルからサイズまで多種多様なサーフボードを扱われていますね。毎回違うボードに乗ってきてこられるなかで、どのような学びがありますか。

はい、私達はたくさんの板を試すことで、そのコンディションにあった板をチョイスできれば本当にNo Bad Waveと言うことが出来るとの結論に至りました。私達は波のコンディションに関わらずいつも楽しくサーフィンすることが出来ます。エッジボードがあればオンショアのチョッピーも最高ですしスポンジやフィンレス、ミニグライダーがあれば極小波をファンウェーブに変えてくれますし、セミガンがあれば台風などいざという時にも大きな波に余裕を持って望むことが出来ます。また、ざまざまな板にアジャストして行く事はテクニックやスタイルの引き出しが増え、波乗りの上達に繋がります。

 

多様なボードを試してこられた経験は、お店に来られた方々のボード選びにも役立ちますよね。

はいとても役立ちます。その板で、どのような波でどのようなサーフィンがしたいのか?サーフィンの経験や体力的なことをお教えいただければ最も良い処方箋を出すことが出来ます。

 

これから先のお店の展望は何でしょうか?

何かワクワクするような計画があれば、ぜひ教えてください。

海外のシェイパーを招いて一緒に日本に合ったサーフボードの研究に取り組んで行きたいと考えています。力の弱い事が多い日本の波からもスピードを生み出せる板の研究は彼らシェイパーにも大きな課題となりより良いデザインの開発に役立つのではないかと思います。

具体的には今Ellis Ericsonと日本の波に合ったスモールウェーブでも楽しめるEdge Mini Gliderを開発中です。もうすぐテストボードが出来上がりますのでとても楽しみです。

若いサーファー/シェイパー達の台頭は素晴らしい事だと思います。今後はより彼らの板が店に並ぶ事になると思います。